2020年【富士芝桜まつり】緊急事態宣言の影響

富士芝桜まつり

富士芝桜まつりは、富士河口湖町本栖にある「富士本栖湖リゾート」で2008年から開催されている芝桜と富士山の共演を楽しめるおまつりです。当初から2.4haの植付面積をほこりその雄大さは世界中を魅了しています。

しかし、2020年に緊急事態宣言の影響を受け、開催に関わる運営判断において難しい決断を余儀なくされることとなりました。その経緯を追っていた一地元民としては、考えさせられることも大いにあり、今後の河口湖観光のためにも書き残しておこうと思いました。

河口湖町の観光においては、2020年3月~5月の政府の緊急事態宣言中ほとんどのホテル(一部の大手ホテルを除く)や観光施設が休業となりました。

これにより河口湖への観光客は大幅に減少しました。河口湖町在住者として安心して生活できる環境をつくっていただき、観光関連企業の方々には本当に感謝しております。

さて「富士芝桜まつり」の経緯ですが、屋外のイベントとはいえ、例年道路の渋滞が本当にひどくなるほどの人が押し寄せるイベントなので、果たしてどのような判断をするのだろうと注視していました。

以下に時系列をまとめてみます。

1. 開催までの告知

当初は4/18から開催予定でしたが、開花が早まり4/11からの開催となりました。

通常の開催予定の状況が続きました。1週間を切っても変わらないサイト状態だったので、どのように開催するのか非常に迷っているのではと感じていました。そして大きな変化として、タイトル「富士芝桜まつり」から「まつり」が省かれて「富士芝桜」となりました。

5/7 各展示物やポスターも「富士芝桜」に

2. 開催前日4/10頃

「山梨県」「静岡県」在住者限定として開催するアナウンスとなり、芝桜を鑑賞する以外のイベントは中止となりました。また検温や消毒、人数制限なども行い感染管理に努める旨の内容が明記されました。

これに対して、ネット上では「山梨県」「静岡県」以外を差別するのか? 地域を限定しても開催するのであれば何も変わらないのでは? という意見が散見されました。

個人的には、開催してしまうと結果的に人が集まり、河口湖周辺地域にも立ち寄ることとなるのではと心配しました。河口湖観光協会などが自粛しているなか、それらの努力が無駄にならなければ良いがと感じました。

3. 開催後4/13頃

内容はほとんど変わりませんが、広大な屋外イベントであること、きちんと在住確認を行う旨がアナウンスされました。そして背景から鮮やかな芝桜と富士山の画像が削除されました。

「自粛ムードの中、華やかな画像は配慮に欠ける」という意見が多かったのでしょうか・・。もしそうなら非常にナンセンスです。単にそういう場所のそういう写真なのですから。

4. 開催後4/16頃

ついに「休止」の判断に至りました。ただ、中止ではなく「休止」とあったので、緊急事態宣言の方向性や情勢に鑑みて改めて開催される気持ちがあることは察しました。

一枚の無機質なページが、疲弊した運営の状態を物語っています。やはり、それだけ各地から注目を集めるイベントということでしょう。

5. 開催5/7

山梨県における緊急事態措置について(5月7日から5月31日)の「その他適切な感染防止対策の徹底要請」の該当を受けて、改めて開催されることとなりました。

ただし、県をまたぐ移動を避けるため「山梨県」在住者限定での開催となります。

5/7当日、実際に様子を見に行って感じたことは、本当に安全に開催することを目指し、きれいな芝桜を見てもらいたいという純粋な気持ちが強いこと。そして今年もやはり見事な空間で、本当に震えが来るくらいの素晴らしさであったことです。この空間を作り上げるには、一年を通じて大変な情熱が必要です。やはりできる限り多くの人に見てもらいたいと思うものです。

結果として開催時期をずらし、限定開催となりましたが、当サイトはこの判断を尊重したいと思います。

富士芝桜まつり紹介ページ
富士芝桜まつり公式サイト