河口湖の【治水設備】大雨による洪水を未然に防ぐ

2020年7月は日本各地で大雨の被害がありました。河口湖周辺も例年に比べ雨量が多くなり、水かさが増す状況となりました。また、河口湖よりも高い位置にある西湖も、平年とくらべ水位が2.3メートルも上昇し河口湖へと放水する日が続きました。

河口湖は、古くから周囲の山から水が流れ込むだけで、放出する河川などがなかったため頻繁に増水し洪水被害に悩まされていました。治水の計画は1690年に始まり、幾年もの苦労を重ね現在の治水設備が整いました。
初期の治水工事を知ることができる「河口湖新倉掘抜史跡館

現在、河口湖の主な治水設備は2ヵ所あり、その放水能力は併せて毎秒30トンにもなります。これは湖水面積が6.13 km2の河口湖の水位を、約34分で1cm下げられる能力です。もちろん、水はどんどん増えていきますので、そんなに単純にはいきません。

普段は静かなこれらの放水施設も、7月はフル稼働で轟音を響かせています。
鹿留発電所嘯水路呑口部
嘯治水トンネル